TRPGとは?
TRPGの遊び方
プレイヤー
プレイヤーは、今回の物語(シナリオ)の登場人物となるPC(プレイヤー・キャラクター)をルールに沿って作成し、GMの指示に従ってそれを演じながら遊び、物語を盛り上げる。
GM
GMはPCたちの舞台となる物語の骨組み(いわゆる、シナリオ)を事前に準備する。これは、自作してもよいし、市販のものを使ってもいい。
そして、プレイヤーが操るPCたちに対して、ルールの裁定役や進行役、ホスト役などを担当する。
GMとプレイヤーは異なる立場だが、双方はTRPGのシナリオ展開を楽しむことを目的としている。
なお、プレイヤー全員がPCを作成し、GMが準備したシナリオを遊ぶことを総じて“セッションする”という。
TRPGの流れ
実際のTRPGでは、まず、GMが今回のシナリオの内容がどのようなものであるかをおおまかに説明する(シナリオの真相自体はバラさないように注意する。言いたくても我慢だ。PCたちが真相にたどり着くまで、GMだけが内容を見るようにしよう)。
ゲームの準備
プレイヤーは、GMが公開したシナリオの情報を参考にして、それぞれの分身となるPCを作成する。プレイヤー全員のPCが完成した時点で、GMは物語を始める。
マンガや小説、映画などと違い、TRPGの物語は見ているだけでは進行しない。
プレイヤーはPCの演出を通じて、物語に参加する必要がある。
ゲームの進行
多くの場合、GMはプレイヤーに対して、PCが遭遇している状況を説明する。
あるいは、GMがPC以外の登場人物――NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)を登場させていれば、GMはNPCを演じて、PCに会話や説明を行うこともできる。
判定しよう
プレイヤーは物語の状況を把握したら、自身のPCの返答や行動を提案する。そして、GMはその提案によって状況がどう変化したかを告げる。
もしも、PCの行動がうまくいくか判別できない内容であれば、GMはルールを適用して、判定を行わせる。
判定とは、ルールとサイコロを用いて、行動の成否を決定する方法だ。
……まあ、ちょっと難しそうに書いたが、ようするに行動が成功したか失敗したかを、サイコロで決めるということだ。
たとえば歩道橋の上から、走り去ろうとする車に飛び移れたかどうか?
コンピューターにかけられたパスワードを解除できたかどうか?
敵の攻撃を回避できたかどうか? などなど……。
それらはGMがルールに従って決定したり、処理したりする。
もちろん、GMとプレイヤーが相談して、ルールを変更したり、その場で造ることもできる。これはTRPGならではの面白さだ。
紡がれる“あなたたちだけの物語”
GMによる状況説明。
それに対するPCの行動。
キャラクター同士の会話で生まれるドラマ。
血沸き肉躍る、戦い……。
シナリオ中における、それらの繰り返しが物語となり、最後には、PCたちが選択した結末を迎えるのだ。
そうして、GMがシナリオ終了を宣言した段階で、セッションは幕を閉じる。
以上が、TRPGを1回遊ぶ場合の大まかな流れである。
TRPGの魅力とは?
人間同士の会話と柔軟な発想。
サイコロで発生する意外性に満ちたゲーム展開。
独自の物語性。
この3つが、TRPGの最大の魅力なのだ。
ちなみに、TRPGには、対戦型のゲームと違い、明確な“勝利条件”というものがない。
あえて条件を設定するなら、セッションを終えたとき、GMを含めた参加者全員が「楽しかった!」と言えたときこそが、このゲームの勝利の瞬間だ。
TRPGは、参加者全員で力を合わせ、最高の時間を楽しむためのゲームである。